理事・委員からのメッセージ

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吉武輝子委員
(作家、評論家)

「がん友」は生きる原動力
わたくし、神楽坂女声合唱団に入って九年目になるんですけどね、心底びっくりしてしまった。だってお仲間のタレントの山田邦子さん、女優の倍賞千恵子さん、女性の詩人の詩を作曲して三十年間歌い続けてきた吉岡しげ美さんたちが次々乳がんの手術を受けたんですもの。
その直後にわたくしは大腸がんの手術を。「しばらく練習を休む」ってオープンに挨拶したら、倍賞千恵子さんがしっかり抱きかかえてね、「わたくしも妹もがんばってるからあなたもね」って耳元で暖かく囁いてくれたんですよ。無事手術に成功して、復帰したら、なんと吉岡しげ美さんが「がん友」「がん友」って何かというと抱きついて来るじゃありませんか。昔はがんは死病扱いされていたから、この病の名前は秘め事扱いされていた。でもいまは生存率がぐいと高まったおかげで、「がん友」「がん友」と言う言葉がオープンに語られるようになった。
「がん友」と明るく言い合って抱き合うと、それと分かるほど生きる力が身のうちからわき上がってくるのが感じられる。自分ひとりじゃないという実感を抱けると、孤独感から解放されるからだろう。「がん友」が日本列島にくまなく広がってくれたら、まさに生命力の爆発。こんな素晴らしい会が出来たなんて。うん、わたくし「がん友」に支えられて百歳まで立派に生きて見せますぞ。

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